こんな受験生は要チェック
- これから実技試験対策をはじめる予定の受験生!
- 学科試験突破に行き詰っている受験生!
- 実技試験に苦戦して【実技試験の基礎を復習したい】受験生!
遂に!【よくわかる気象学】の実技編が登場!
言わずもがな!同シリーズの【よくわかる気象学】の学科テキストもあります。
2022年8月下旬に待望の【よくわかる気象学~実技編~】が遂に出版されました!【よくわかる気象学】は、学科試験対策用テキストとして【一般知識編】と【専門知識編】がこれまでに出版されていました。このサイトでもまとめておりますが、市販のどのテキストに比べても圧倒的に
平易な日本語で
噛み砕いた説明を
してくれている、文字通り
【よくわかる】テキスト
でした。
そら坊もすぐに購入しました!心待ちにしていた受験生も多いのではないでしょうか?今回はそんな【よくわかる気象学~実技編~】のレビュー記事です。
【よくわかる気象学】の学科試験テキストレビュー記事はこちら
初学者にお勧め!よくわかる気象学テキストの著者:中島先生の映像授業紹介記事はこちら
ここまでが導入です。では本題に入っていきましょう!
よくわかる気象学~実技編~を買うべき受験生3選!
まずテキストの内容ではなく、このテキストを手に取ってほしい受験生の特徴をまとめていきます!
①これから実技試験対策をはじめる予定の受験生!
このテキストはこれから実技試験対策を始める受験生にピッタリの1冊です!後ほど詳しくテキストの内容・構成を紹介していきますが、それはこのテキストが【実技試験突破に必要な知識】だけでなく【そもそも実技試験とは何か?】から【過去問への向き合い方】までまとめてくれているからです。
②学科試験突破に行き詰っている受験生!
学科試験を突破できていない受験生もこのテキストは一読の価値ありです!
実技試験は学科試験内容の知識・理解を前提に作られています。以前別の記事でも【学科試験突破のために実技試験対策を少しかじってみるとよい】とお伝えしました。実技試験の内容に触れてみることで、学科試験範囲の理解度の向上につながる部分が必ずあります。
この記事の後半で、実際にそら坊が【『実技試験対策によって得点率が上がった!』と感じた学科試験の単元】もまとめていくので是非チェックしてみてください。
③実技試験に苦戦中で【実技試験の基礎を復習したい】受験生!
既に実技試験対策に入っている受験生の中でも以下のような受験生にはおすすめのテキストです。
時間内に完答できない…。
着眼点や問題の意図がわからない…。
学科試験にぎりぎりorラッキーで合格してしまったが、知識不足を痛感している…。
時間内に解けても50点前後しか取れない。
初見の問題に歯が立たない…。
こんな受験生には非常におすすめなテキストです!以前、以下の記事で紹介しましたが、実技試験範囲の基礎知識が不十分だと、上記のような悩みが生まれ、実技試験を突破できない原因になっていることが多いです。是非、このテキストで改めて基礎知識を固めていきましょう。
+α 学科試験で【よくわかる気象学シリーズ】を使っていた受験生にもおすすめ
これはどのテキストにも言えてしまうので【+α】で纏めています。
学科試験対策で【よくわかる気象学】を活用していた受験生も、是非このテキストから実技試験対策をはじめましょう!
言わずもがなですが、同シリーズのテキストなので文章や言葉選びの違いに戸惑うことなくすんなりと実技学習に移行できると思います!是非購入を検討してみてください。以下に【よくわかる気象学】の学科テキスト紹介記事へのリンクも貼っておきます。
では、ここから本テキストの内容と構成に関してまとめていきます。
よくわかる気象学~実技編~の構成
まず、本テキストは以下の6つの章から構成されています。上から第一章です。
本テキストの6つの章
- 実技試験とは
- 天気図の種類と読み方
- 実技試験で出題されるテーマ
- 天気図から求める問題
- 過去問にチャレンジ
- 合格に近づくために知っておいてほしいこと
では、章ごとに見ていきましょう!
第一章:そもそも実技試験とはなんぞや?から学べる構成!
この【よくわかる気象学~実技編~】は
そもそも実技試験ってなに?どんな試験なの?
という、実技試験が何たるかから学べる構成となっています。
【敵を知り己を知れば百戦危うからず】です。実技試験の対策を知る前に、まず相手のことを知らなければいけません。そして、知らないといけないことは意外と多いんです。
実技試験の疑問
- 何点取れば合格なの?
- 制限時間は?
- どんな文房具がいるの?
- 実技だから実際に天気予報するの?
- 難易度や合格率は?
- どんな問題がでるの?
- erc…
これらの疑問を解消したうえで実技試験対策に移れるようになっているのが、本テキストの特徴です!
なので、実技試験対策をこれから始める受験生には非常におすすめです!
第二章:実技試験で使う天気図や各種図表の種類・見方・着眼点の解説
実技試験ではこれまでの学科試験と違い、より多種多様な天気図を使うことになります。例えばこんな天気図たちです。
実技試験で出てくる天気図
- 地上天気図
- 各高度の高層天気図及び予想図
- メソモデル/局地モデル予報図
- アンサンブル予報図
- 高層断面図
- ウインドプロファイラ
- エマグラム
- 標高図
- 波浪実況図/予想図
- 衛星画像
- 海面温分布図
- etc…
実技試験では1題につき十数枚の天気図等の図表を使いながら記述や作図問題を解いていきます。まず、それぞれの天気図の見方や着眼点、意味が分からなければスタート地点にすら立てないのです!
本テキストの第二章では天気記号をはじめとした記号の読み方・書き方をはじめ、試験に出題される各種天気図のや図表の読み方・着眼点・頻出ポイント・使い方をまとめてくれています!なので、これから実技試験対策を始める受験生に非常におすすめのテキストとなっています。
第三章:試験に出題される擾乱のキホンのキから学べる丁寧さ!
実技試験は原則、1題につき一つか二つのテーマとなる擾乱に着目して問題が進んでいきます。出題され得る各擾乱の特徴を一つ一つ細かく解説してくれているのが第三章です!以下がその擾乱一覧です。
実技試験で着目する擾乱一覧
- 温帯低気圧
- 台風
- 梅雨
- 冬型
- 寒冷低気圧
- etc…
第三章では、試験によく出題される擾乱各種【温帯低気圧/台風/寒冷低気圧/梅雨…etc】などのキホンから試験頻出ポイントまでを【圧倒的分かり易さ・易しさ】でまとめてくれています。これは、これから実技対策を始める受験生はもちろん、実技学習に行き詰っている受験生や学科試験突破に苦戦している受験生にも是非読んでほしい内容です。
特に学科試験突破に苦しんでいる受験生は、是非一度実技学習に触れてみてください。欲を言うと実技の過去問を一度でもいいので解いてほしいです。実技試験範囲に踏み込むことで、学科試験範囲で学んだ熱力学や力学が擾乱発生等にどのように絡んでくるかや、インプットした知識をどのように活かして問題に向き合えばよいかが分かってくるはずです。
そろそろ折り返し地点です。以下に本テキストのリンクを貼っておくので気になった方は早速チェックしてみてください。
第四章:実技試験特有問題!の【前線・トラフ等の解析・作図・速度計算】はここで!
実技試験では、穴埋めや記述問題だけではなく、実際に天気図に【前線やトラフ、ジェット気流】などを解析して自分で書き込むような作図問題や、トラフや擾乱が移動から速度を求める計算問題などもあります。この第四章ではそれらの対応の仕方を学べます!
実際に以下のような作図や計算問題が出題されます。
実技で出題される作図・計算等
- 高層天気図を使ったトラフ解析・追跡の作図
- 風速分布図や衛星画像を使ったジェット気流解析の作図
- 風向分布図から擾乱中心位置の解析
- 予想天気図を使った、擾乱の移動速度や距離の計算
- 前線面の傾度の計算
- etc…
これらの問題は実技初学者はもちろん、経験者も頭を抱える問題ばかりです。マスターするにはインプットだけではなく慣れも必要になってきますが、実際の過去問演習に入る前にきちんと基礎を押さえてくれるのはとても心強いです!
実技対策に伸び悩んでいる受験生で、このあたりの問題で安定して点が取れない受験生は、基礎を立ち返る必要があるかもしれません!自己流では点は取れません。改めて基本に忠実に解析・作図・計算できているかの確認を是非このテキストでしてみてください。
皆さんお待たせしました!ここまでの第一章~第四章をしっかりマスターしたうえで、やっと過去問演習に移ることができます!
第五章:遂に過去問演習!7題分の過去問と詳細な解説で実技試験に慣れる!
実技試験は国語の試験!
なんて、誰かが言っているのを目に/耳にしたことはありませんか?
それは【100点満点の内の約40~50点近く】を【記述問題】が占めているからです!
決して国語力だけが問われるわけではありません。が、出題の意図を読み解く力・気象用語や言い回しを身に着ける語彙力・規定字数内に天気図から解析した事実を分かり易くまとめる要約力などは欠かせません。これらを養うために【過去問演習】を受験生は合格まで何度も繰り返すことになります。
合格のために【過去問を解く→模範解答と突き合わせる→可能な限り自分の解答を模範解答に近づけていく】という作業を何十回、何百回と繰り返していくことになります。そんな時に重宝するのが【専門家の丁寧な解説】です!本テキストでも7事例分の詳細な解説が付属されており【天気図のどこをどう解析するべきだったか】【どうすればより模範解答に近づけた記述が作れたか】【出題にはどんな意図や誘導があったのか】などを丁寧に分かり易くまとめてくれており、スピーディーなレベルアップに力を貸してくれること間違いなしです!
特に独学受験生はこの【専門家の解説】が非常に重要になってきます。独学では、自分のまずかったところを客観的に分析してくれる人がおらず、どうしても主観の入った演習・復習になってしまいます。正しく自分の記述や考え方の是非を判定してくれる人がいないと【成長が遅くなる】だけではなく、最悪【誤った認識を持ち続け合格自体が難しくなる可能性】もあるため、伸び悩んでいる受験生やこれから実技試験対策を独学で始める受験生は、できる限り【専門家の解説】に触れられる環境を作りましょう。
国語力に関してはまとめると長くなるので、以下に関連記事をまとめておきます。確認してみて下さい。
-
実技試験攻略に必須な三大国語力~要約力~
2022/9/24
実技試験攻略のための国語力に関して紹介するページ。要約力編。
-
実技試験攻略に必須な三大国語力~語彙力~
2022/9/24
実技試験攻略のための国語力に関して紹介するページ。語彙力編。
-
実技試験攻略に必須な三大国語力~読解力~
2022/9/24
実技試験攻略のための国語力に関して紹介するページ。読解力編。
第六章:最短距離で合格するためのコツや問題との向き合い方を知る!
最後の章では、実技試験に挑むためにマストで暗記したい事項のまとめと問題への向き合い方のアドバイスが記載されています。
マストの暗記事項では第57回試験で受験生を阿鼻叫喚の渦に巻き込んだ【予報文の作り方】や第55回試験で波紋を呼んだ【大気現象の記事(1820 VIS*-みたいなやつ)】もまとめてくれており、最近の試験内容もしっかり反映させてくれています。向き合い方のアドバイスもページ数こそ少なめですが、実技試験において非常に重要な心掛けがまとめられています。そら坊も実技対策している受講生様に向けて度々意識するようお願いしていた内容なので非常に共感出来ました。
と、いうことでここまでが【よくわかる気象学~実技編~】の構成に関してでした!
このテキストが気になった方は以下からチェックしてみてください!確実で最短の合格にむけて早速対策を始めていきましょう!
最後に、実技試験対策のおかげで得点率が上がったなとそら坊自身が実感した学科試験の単元に関して簡単にまとめていくので、学科試験に苦戦している受験生や、学科の内容が不完全だと自覚する受験生は参考にしてみてください!
【実技試験対策で学科試験の得点率UP⁉】が期待できる学科試験単元まとめ!
一般知識編
一般知識試験では以下のような単元・出題で【実技対策のおかげで得点率UPした!】とそら坊は実感しました!
一般知識編
- 熱力学➡【大気の安定度・エマグラム・空気塊移動に伴う物理量や気温変化】に関する問題。
- 【対流不安定】や【絶対不安定】など安定度に関するややこしい定義なども、実技対策でエマグラムや高層天気図、高層断面図などの鉛直気温分布や相当温位分布データから解析することで理解が深まり得点率UP!
- 実技においてエマグラムは頻出なので、【エマグラムに関する専門用語】・【空気塊の上昇下降をエマグラム上で仮想的に考えるイメージ力】・【それに伴う物理量の変化】などが自然と身に付き学科の得点率UP!
- 力学➡【温度風の関係や活用・収束発散・渦度】に関する問題。
- 実技試験対策において温度風がどう使われるか体感し、テキストやインプット学習だけでは学べない温度風の重要性や活用法を理解することで一般知識で温度風や地衡風、温度移流の出題が出てきても楽に解けるように!
- 【収束発散問題】でよく出題される箱の中に風が出入りする計算問題も【地球で実際に起こっている現象】として捉えて実技では出題されるため、よりイメージがつかみやすくなる!
- テキスト学習だけではイメージしにくい【渦度の概念】【渦度の気象への関わり】を理解でき、得点率UP!
- 温帯低気圧やそれに伴う前線の構造や特徴に関する問題。
- 実技対策で【温暖前線の前面は暖気移流で上昇流】など、記述における定型文を知ることで温帯低気圧の構造や特徴の要点を理解し、得点率UP!
- 【前線面や前線が寒気側と暖気側のどちらか?】などを含め、実技で前線解析の基礎や前線の特徴を知ることで学科の得点率UP!
- 【計算問題・数式】全般
- 【静水圧平衡の式から1hPaあたりの高度差を求める問題】や【仮温度を求める計算】【気温と混合比から相当温位を求める計算】などが実際に実技で出題されます。様々な計算問題が実際の気象予報においてどのように使われるか知ることで、一般知識で出題され得る各計算問題や数式の理解が深まり、得点率UP!
- 気象法令の【警報・注意報関連】問題
- 気象法令自体は実技試験ではあまり出てきませんが、各警報や注意報の発令基準に関しての問題が防災の範囲で出題されます。警報・注意報が実際にどのように発令されるか知ることで学科の得点率UP!
気象予報士試験の学習は学科~実技まですべてつながっているので、基本的にどんな実技試験対策も学科試験対策に繋がっているはずです。が、上にあげた5項目は特に【一般知識試験の得点UPに寄与したな】とそら坊は実感しました!なので、まずは学科をクリアしたいという受験生は優先的に上記5項目の実技試験対策に触れてみることをお勧めします!
専門知識編
専門知識試験では以下のような単元・出題で【実技対策のおかげで得点率UPした!】とそら坊は実感しました!
専門知識編
- 気象観測➡【天気記号読み取り】や【高層気象観測で何がどう観測されているか】。
- 実技の初っ端の問題としてほぼ毎回出題される【気象概況】の問題において【観測実況値】の読み取り問題があります。これに慣れることで天気記号等の気象観測における暗記が捗ります!
- 【ラジオゾンデ】や【ウインドプロファイラ】などの高層観測で実際にどんなデータがどんな書式で出力されるかを実技試験で学ぶことができます。観測の注意点等も含めて暗記することで得点率UP!
- 衛星画像や天気図解析とそれらに関連する気象現象。
- 専門知識試験でも毎回1問は出題される衛星画像や天気図を使った解析問題は、むしろ実技試験で問われる内容です。実技でより実践的な解析に触れることで専門知識試験でも精度とスピードを上げられます!
- 【ジェット気流は300hPa天気図から解析することが多い】【寒冷渦は水蒸気画像に着目する】など、実技で各気象現象と相性の良い天気図・衛星画像を知ることができます。これらを身に着けると専門知識試験で同様の選択肢や問題が出た時に悩まず正誤の判定が可能です!
- 台風全般
- 台風は実技でも温帯低気圧に次ぐ頻出単元です。1、2題台風をテーマにした過去問を解くだけでも【構造・各種海上警報・吸い上げ効果/吹き寄せ効果・温帯低気圧化など…】の台風全般の知識への理解をより深められ、得点率がUPします!
- 防災・災害に関して➡【土壌雨量指数】・【各種警報や注意報】などの発令基準や考え方。
- 実技試験の防災に関する出題で、実際に土壌雨量指数や警報等を発令する基準の算出方法を考えさせる問題があります。それらに触れることで、テキスト学習だけではイメージできないシステムを理解することで得点率UP!
- 各季節や擾乱における天気図や気圧配置の特徴。
- 実技試験を解く際は【どの季節のどんな擾乱に関する出題か】を意識することが重要になっていきます。間接的ですが、専門知識での出題においても【どの季節のどんな地域のなんの擾乱に関する出題か】を実技試験同様意識できるようになれば、不自然な選択肢や天気図を消去・除外していけるはずです。実技で気象センスを磨きましょう!
気象予報士試験の学習は学科~実技まですべてつながっているので、基本的にどんな実技試験対策も学科試験対策に繋がっているはずです。が、上にあげた5項目は特に【専門知識試験の得点UPに寄与したな】とそら坊は実感しました!なので、まずは学科をクリアしたいという受験生は優先的に上記5項目の実技試験対策に触れてみることをお勧めします!
実技対策にも学科対策にも役立つ【よくわかる気象学~実技編~】は必須テキスト
と、いうことで改めて以下に当てはまる受験生に非常におすすめなテキストとなっています!活用して合格を勝ち取って下さい!
こんな受験生は要チェック
- これから実技試験対策をはじめる予定の受験生!
- 学科試験突破に行き詰っている受験生!
- 実技試験に苦戦して【実技試験の基礎を復習したい】受験生!
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他のテキストや映像授業、通信教材のレビューも以下にまとめているので参考にしてみてくださいね。