~第5回指導~
僕とごっち君は、対面の個人指導ではなく、オンラインでの個人指導を行っています。
最初から読みたい方は以下からどうぞ。
では、第5回の指導に関してまとめていきます。
前回の宿題
僕には、今回解説しなければいけない前回の宿題がありました…。
まずは早速そちらを解説することに!
宿題の内容を簡単に振り返ると…
雨滴の、終端落下速度に関するテキスト本文の、重力と空気摩擦の力関係に関する質問。
落下速度は、空気抵抗力が雲粒に働く重力と等しくなるまで増加し、両者のつり合いが取れた状態で一定の落下速度になります。
タイトル:読んでスッキリ!気象予報士試験合格テキスト 編・著:気象予報士試験対策研究会 出版:ナツメ社
上記が引用です。
重力と摩擦が釣り合うってどういうことですか?
という、ごっち君の質問に対して、正確に理解できていなかったそら坊は
正反対に働く力が釣り合っている=物体は運動せず静止するんじゃないのか?
雨滴は地面に向かって落下運動してるから釣り合ってはなく重力の方が大きいのではないのか?
と、悩んでしまいきちんと解説することができませんでした。
以上が前回の経緯です。
はい、きちんと勉強してきました。
終端落下速度とは…
そもそも物体は落下する際に速度を増しながら落下していく。
そして、その速度に依存して、物体に働く摩擦や空気抵抗などの逆向きの力が働き、その逆向きの力は速度に比例しておおきくなる。
重力(落下時に下に働く力)>抵抗力(落下とは逆に働く力)の時は、落下速度が増していく。
重力は常に一定だが、速度が増していくほど抵抗力が大きくなるので、徐々に両者の力の差はなくなり、最終的に【重力=抵抗力】となるタイミングが来る。
このタイミングが【終端落下速度】であり、終端落下速度では【重力=抵抗力(要するに重力と空気抵抗が釣り合っている)】となるので、それ以降速度は変わらず一定の速度で落下運動を行う。
ここまではなんとなく理解出来てはいたんですが、僕は両者の力が釣り合っているのに落下運動が続くことに違和感を覚えてしまってきちんと説明してあげることができませんでした。
が、なんのこっちゃありませんでした、両者の力が釣り合っているのに落下が続くのは慣性の法則で説明できます。
ということでした。
いやはや、勉強不足ではずかしいです。
でも、きちんとごっち君にも説明できました!
よかった!
ちなみにごっち君と使っていっているテキストはこちらです。
気になる方は以下のリンクからチェックしてみてくださいね。
上記テキストの使い方や、使いやすさをまとめている記事は以下です。
購入を検討している方や、どんなテキストを選べばいいかわからない方は参考にしてくださいね。
十種雲形
雨に続いて、雲の基礎を学んでいきます!
ほんの基礎の基礎ですが、どんどん気象っぽくなってきます。
雲の名前とか特徴とか…
覚えることが多そうです。
…ごっち君、するどいです!!
実際にテキストにはそれぞれの雲の名称、特性、高度、雲形記号などが載せられています。
もちろん、覚えられる限り覚えておいて損はないんですが、正直雲の特性すべてまでは出ないので、頻出のところと覚え方・暗記の方法を指導しました。
あまり授業内容を公開してしまうと受講してくれてる生徒さんの不利益になるので、毎回は公開したくはないんですが、いつも読んでくださっている受験生の勉強のサポートにすこしだけ、十種雲形の暗記のコツだけ載せておきます。
十種雲形の雲記号暗記のコツ
まず十種雲形の雲記号は以下でしたね。
十種雲形 | 雲記号 | 高度による分類 |
---|---|---|
層雲 | St | 下層雲 |
積雲 | Cu | 下層雲 |
層積雲 | Sc | 下層雲 |
積乱雲 | Cb | 下層雲 |
高層雲 | As | 中層雲 |
高積雲 | Ac | 中層雲 |
乱層雲 | Ns | 中層雲 |
巻雲 | Ci | 高層雲 |
巻層雲 | Cs | 高層雲 |
巻積雲 | Cc | 高層雲 |
僕はこういうのを見た時、真っ先に
【どうにか楽して覚えられないか…】
というところに頭を働かせます。
受験生で暗記が苦手な人は、この【楽する・さぼる】ための工夫を施す癖を身に着けると暗記が幾分か楽になります。
受験生時代の僕も、見た瞬間に【絶対何か法則があるはず…】と
暗記をさぼるために色々調べてみました。
すると、とても単純で、英単語の頭文字を使っているだけだったんです。
では、雲記号を暗記するコツを紹介しますね。
漢字とアルファベットを紐づける
と暗記が非常に楽になります。
漢字とアルファベットそれぞれの対応
雲名の漢字とアルファベットはそれぞれ対応しているので、漢字の並びに合わせてアルファベットを並べれば雲記号になります。
以下の表に漢字とアルファベットの対応を書きます。
漢字 | 積 | 層 | 乱 | 高 | 巻 |
アルファベット | C | S | N/b | A | C |
語源 | Cumulus(積雲) の頭文字 | Stratus(層雲) の頭文字 | Nimbus(雨雲) のN/b | Alto(高い) の頭文字 | Cirrus(巻雲) の頭文字 |
これさえ覚えておけば…
層積雲→層+積→S+C→Sc
高層雲→高+層→A+S→As
巻積雲→巻+積→C+C→Cc
みたいに、導けちゃいます。
細かいルール
・層雲、積雲、巻雲は語源となる単語そのものなので各単語の上から二文字。
→層雲:StratusのSt・積雲:CumulusのCu・巻雲:CirrusのCi
・最初のアルファベットが大文字、二文字目が小文字。
・乱は頭文字で使うときはN、二文字目に使うときはb
(といっても、乱層雲と積乱雲にしか使いませんが…)
ひとまず覚えておくべきこと
・Aがつく(高)がつく雲は【中層雲】
・巻がつく雲は【高層雲】
・積乱雲は【下層雲】
・乱がつく雲は雨雲
ここら辺を覚えておくとひとまず、基礎は抑えているといえるでしょう。
ちなみに下層雲・中層雲・高層雲という分類を雲記号であらわすと
下層雲=CL 中層雲=CM 高層雲=CH
です。
これは恐らく
C=cloudと低い=Low:中間=Middle:高い=High
の組み合わせだと思います。違ったとしても、それで覚えると楽です。
授業では、こんな感じで暗記のコツやテクニックなども触れていきます。
補足:雲記号が出題された第52回
そもそも、雲記号が出題されるの?和名だけ覚えておけばいいんじゃないの?
その疑問は大変もっともです。
僕も受験生時代は「出題されないだろうな…」と思いつつも
「法則も見つけたし、出ないと思って油断しているほかの受験生と差をつけるために念のため覚えておこう。」
という感じで覚えました。
が…
過去問では結局ほとんど見かけないまま第52回試験をむかえました。
受験当日、学科試験が終わって実技試験が始まるまでの昼休みに
「せっかく雲記号の法則気付いたのに差がつけられなかったなー」と思ってると…
実技ででました。
以下が、実際の問題、第52回試験の実技Ⅱです。
この問題文を見た瞬間
出やがったーーーーーーー
と、すこし手が震えました…。
無事完答できました。
…はい、この回の実技で落とされたので意味なかったんですけどね😭
少し、話がそれてしまいましたが、気象予報士試験はこれまで出なかった内容が唐突に出題されたりもします。
そこら辺の嗅覚も大事で、そこをごっち君にも教えていけたらいいな…と思っています。
ちなみに、第52回試験の学科試験でも似たような経験をしました。それに関しては以下の記事にまとめています。
第5回指導の内容
授業の内訳
第5回指導は合わせて90分でした。
内容は…
- 前回指導の復習と終端落下速度の説明→10分
- 予習内容及び自学内容の疑問点・質問対応→5分
- CHAPTER3:降水過程の指導→70分
- その日の授業振り返りと質問対応・次回指導に向けての宿題や予習範囲の指示→5分
こんな感じでした!!
そしてCHAPER3の指導もひとまず終了しました!
その次の放射の単元を予習してもらうことになりました!
はい、漫画書きました!
第5回指導の漫画です、CLIP Studio、背景とか色々できてすごいです!
第5回目授業の感想
復習がてら踏み込んだ学習もしよう。
という点です。
今回終端落下速度の説明に戸惑ってしまったみたいに、受験生時代は効率重視のために避けてきた原理や理系的な知識の部分がまだまだ残っています。
今後のために、避けてきた部分の学習も進めていこうと思いました。
次の単元の放射でも若干そういった部分がありそうなので、見直しておきます。
今回のそら坊の備忘録
①知識の補強・拡充をすすめる。
②今後試験で出題されそうな内容に目星をつけていく。
③受験生時代の効率のよい暗記方法をまとめておく。
次回予告
次は
【6回目指導の内容と感想】
を記事にしていきます😊
ごっち君が第55回試験を受験するかどうかがきまります…。
果たしてどうなるのか…。
ちなみに、次回の指導単元はCHAPTER4の放射です。
授業が週に1.5回なので、週に1~2本ペースで記事をUPしていく予定です。
特に初学者の人は、同じ立場のごっち君の指導日誌をみながら、刺激を受け取ってくれると嬉しいです。
あとはみんなの日々の勉強の息抜きにもなればいいなと思っています。
気になる方はサイトをちょくちょく覗いてみてください❕❕
そら坊の個人指導が気になる方
日誌を読んで僕の個人指導に興味を持ってくれた受験生はお気軽にお問い合わせください。
ごっち君も言っていましたが、気象予報士試験の個人指導をしてくれるところは少ないので、もし気になる方はお気軽にお問合せ下さいね。
初学者の方でなくても、短期や単発の利用でも、1回だけの特定単元の指導や過去問の解説などなんでも承ります。
もちろん、長期的な指導も大歓迎です。
改めて、ごっち君との指導で使っているテキストは以下です。
編集・著作:気象予報士試験対策研究会 出版:ナツメ社
気になる方は上記リンクからクリックしてチェックしてみてくださいね。