超有名著書〖【一般気象学】著:小倉義光〗に関して
気象予報士試験受験生のバイブル
気象予報士試験対策のテキスト・参考書をネットで調べたことがある受験生は、この【一般気象学 】という著書の名前や聞いたり、表紙を見たことが1度はあると思います。
業者さんやスクールをはじめ、僕と同じような立場の方達である合格者や受験生のブログなどでも、ほとんどのサイトで必須テキストとして紹介されています。
こちらのテキストですね。
決してこのテキストを否定するわけではないですし、良書であることは間違いないと思います。
が、
【一般気象学】必須の風潮に
一石を投じたい
と思いこの記事をまとめていきます。
本当に【必須テキスト】なのか
まずは必須かどうかに関しては
NO
です。
このブログ一通り読んでくださっている受験生の方はわかると思うのですが、そもそも僕はこの
一般気象学を持っていません、それでも問題なく独学合格できました。
一応読んだことはあります。
普段学習室を使っていた図書館で貸し出しされていたので、実技の復習に積乱雲とダウンバーストの項目を一度だけ拝読したことがある程度です。
確かにわかりやすい…というか、
これをもとに試験問題が作成されているんだな
というのが、ほのかに伝わる内容になっていました。
ページをパラパラとめくってみると、言い回しや表現・図解やイラスト等、過去問で見かけたことのあるものが随所に見当たります。
なのでそういった意味では、やはりこの【一般気象学】は気象予報士試験対策にあたって
非常に有用なテキスト
です。なので…
金銭的な余裕がある
現状伸び悩みがある
学科・実技共に合格点が取れない
なんていう受験生は手元に1冊おいておけると学習がはかどると思います!!
ただ、このテキストが
向いていない受験生もいます。
なので、決して購入必須ではないテキストだと僕は思っています。
さらに補足すると、実際にこのブログを作成するにあたって気象業務支援センターに過去問掲載・使用に関する問い合わせをしたのですが驚きました…
「【一般気象学】から引用している問題は著作権の関係で著者への確認が取れない限り使用不可」とのことで説明を受けたのですが、この【一般気象学】から引用されて試験に使われている図表が
結構多い
んですよ。
「なるほど、そりゃあバイブルとまで言われるよな…」
と思ったのと同時に
「なんで僕はきちんとこのテキストを使わなかったのだろう…」
と後悔すら覚えました(笑)どれぐらいの回数使用されていたか、ページの最後でまとめてるんでチェックしてみてくださいね。
一般気象学が向いていない受験生
ほんとは全受験生にお勧めしたい…が…
なので、ほんとは全受験生にお勧めしたいのですが、唯一おそらく向いていないだろうな…という、このテキストが向かないカテゴリの受験生がいます。
それは…
学習始めたての初学者
や
1冊目のテキスト選びをしている
受験生には向いていないと思います。
理由は至ってシンプルで
とっつきにくい(初学者には)
難解(初学者には)
この2点に尽きます。
気象予報士試験はそもそもテキストの種類がかなり少なく、この著書もテキストというカテゴリに括られてしまうことが多い性だと思うのですが、この【一般気象学】は明らかに
気象学の専門書
の類に含まれます。
なので、当たり前なのですが初学者や気象に馴染みのない人には難解で、かつ他のテキストに比べてとっつきにくい構成となってます。
なので、初学者がネットの情報の海に流されるままにこれを購入して対策を始めると
気象学ってなんて難しいんだ·····
天気の勉強って思ってたのと違った·····
なんてなってしまって、勉強のスタートで挫折したり躓いたり、最悪受験を諦めることになったり·····
となってしまいそうで心配です。
なので初学者や1冊目のテキスト選びをしている受験生は、もっと分かりやすくとっつきやすくまとめてくれてるテキストを選んだ方がいいと思います!!
初学者におすすめのテキストはこちらの記事で纏めています。
逆に今の学習で行き詰まったり、伸び悩みを感じる人は、是非この【一般気象学】を補助テキストとして手元に置いておきましょう。
一通り気象学に触れた受験生であれば、しっかり理解できる難易度のテキストです(あくまで専門書の中では【一般気象学】なので、平易)。
むしろ、既に一通り学習しているのに、【一般気象学】の内容がすんなり理解出来なければ、最初のテキストや学習に抜けや穴があると思ってください!
なので、自分の学習の理解度を判定するのにこの参考書は使えると思うので、是非持っておきましょう!
一般気象学から出題された問題
実際に、この著書の図を引用して出題された問題一覧を紹介しますね。
全て、一般知識試験からの出題です。
第3回 問7 図7.23
第9回 問5 図5.9、問8図6.25
第11回 問1 図2.1
第17回 問9 図7.8
第21回 問2 図7.1
第25回 問8 図7.24
第30回 問8 図6.16
第37回 問6 図5.17
第39回 問4 図4.8、問8 図7.23、問10 図9.1
第42回 問1 図5.14
第44回 問4 図4.8、問9 図6.24
第45回 問8 図7.2
第47回 問1 図9.1
第48回 問8 図7.21、問9 図8-34
第53回 問3 図9.3、問8 ①図8-17、問11②図7.5
という感じです。
頻度としては2~3回に1回は一般気象学から図の引用がされてて、回によっては2問使われてる回もあるって感じですね。
さらに直近の53回でも使われてるのはでかいですね。
これを多いととるか少ないととるかは読者次第です。
が、明確な出題範囲も決まっておらず、どこからどんな出題がされるか分からない気象予報士試験で、これだけ問題作成者が重宝していることが分かるこの参考書は、試験対策においてかなり有用な参考書だなと感じます。
なので、行き詰まりや伸び悩みのある受験生の学習補助や2冊目以降のテキストにはもってこいだと思います。
初学者で【一般気象学】を購入すべきかの基準
初学者にはむずかしいとはいいましたが、もちろん良書ではあるので1冊目から購入を検討してもよいテキストではあります。ゆくゆく必要にな可能性も大いにあるテキストなので最初からそろえておいてもよいかもしれません。
なので初学者がこの参考書を買うかどうかの判断基準を、僕の独断と偏見に基づき線引きするとこんな感じです、参考にして下さい。
買うべき初学者 | 普通のテキストを選ぶべき初学者 |
---|---|
活字に慣れている | 活字が苦手、慣れていない |
白黒印刷でも苦にならない | イラストや挿絵、赤字や赤線が欲しい |
気象学がどれだけ難しくても絶対に勉強を続ける | 学習が継続できるかわからない |
気象に興味がある、天気予報や解説をよく見る | 気象にあまり興味がない |
3000円ぐらいなら必要経費と割り切れる | 3000円すら惜しみたい |
難しさを気合と地頭の良さでカバーできる | 気合や地頭の良さよりわかりやすさ重視 |
こんな感じですね。
普通のテキストを選ぶべきだなという受験生はこちらの記事をお読みください。
個人的に初学者は1冊目は普通のテキスト➡2冊目の補助テキストに一般気象学
でもよいのかなと思います。
一般気象学が手元に欲しい方はこちらからご購入下さい。
是非、参考にしてみてくださいね。