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54回解説 実技【過去問】

第54回試験解説・復習:【実技Ⅰ:大問2】

大問1からの続きです。

大問1の解説ページは➡第54回試験解説・復習:【実技Ⅰ:大問1】

大問2~エマグラム解析~

問題文を貼っておきます。

大問2問題文

まず着目したいところは

☆図5を用いて以下の問に答えよ

ここですね。図5以外はなにも使わなくて解けるということを意味しています。

エマグラムをきちんと理解しているか、スピーディーに正確な解析ができるかというところを見られています。

問2は全部で10点の配点となっています。問題文のボリュームに比べて、配点は決して高くないです、ここで悩んでタイムロスしてしまった受験生はしんどかったかもしれませんね。

ではいきましょう。

(1)名瀬の状態曲線~逆転層の高度~

状態曲線っていうとなんで毎回名瀬とか館野なんですかねってくらい、名瀬と館野はエマグラムで出題されますね。

①は名瀬の逆転層、上端と下端の高度です。

逆転層は高度の上昇に伴って気温も上昇する、一般的な気象現象からは逆転した気温変化の見られる気層のことでした。

逆転層では大気が安定しているので対流活動が抑制され、雲頂高度=逆転層の下端になったりするので、逆転層の上端や下端を問う問題は良く出題されますね。

①~④まですべて名瀬の状態曲線一つで解けるので、図5(上)のみをまず貼ります。

①単純な読み取り問題です。逆転層を見つけてその上端と下端の高度を読み取りましょう。縦軸が高度、横軸が温度なので、通常の気層であれば【高度が上がるにつれて温度が下がる】=【状態曲線が上に進むにつれて左にも進む】はずです。が、逆転層は違います、上昇につれて曲線が右に進みます。それを探しましょう。

逆軸層なんて書いちゃいましたが、そこが逆転層です、失礼しました。下端810hPa上端740hPaといったところでしょうか。

②エマグラムを使って名瀬の地上大気の安定度を測ります。非常に基礎的な問題なので敢えて細かくは書きませんが、地上大気【ここでは高度985hPaの大気】を乾燥断熱減率で断熱上昇させる(赤線)。おなじく地上大気の露点温度から混合比線と平行に伸ばした補助線を引く(紫線)。二つの線の交点が雲のでき始める高度となります。ということでで書いた960hPaが答えです。

③ではその交点から大気がさらに上昇したとき、実際の状態曲線とどこで交わるかを出題されています。

紫線と交わった大気は、飽和がはじまっています。

ここからは乾燥断熱減率ではなく、大気中の水蒸気の凝結による潜熱の放出がはじまる=その分大気が温められるため、未飽和の時よりも大気の熱減率が緩やかになります。一言でいうと乾燥断熱減率から湿潤断熱減率へと変化します。

この交点から周囲の湿潤断熱減率に平行した補助線(緑線)を引き、実際の状態曲線(黒実践の折れ線グラフ)と交わる点の高度をもとめればよかったんですね。ということで790hPaかな。

④この逆転層はどんな逆転層か…という問題ですね。

接地逆転層は地球放射等によって地表付近が冷却されることで大気下層のほうが地表より相対的に暖かくなるたえに発生する逆転層なので今回は違います。

前線性逆転層は前線に伴うので、前線を立体的に見た時に、寒気と暖気の境目で発生する逆転層で、逆転層内も湿潤なことが多いです。

逆に沈降性逆転層は、大気上層から下降流で断熱昇温しながら沈降してきた大気が下層よりも高温になるために発生するので、沈降性逆転層では逆転層内は乾燥していることが多いです。

今回はエマグラムの分析から沈降性逆転層だと言えますね。

(2)館野の状態曲線~またまた逆転層~

またまた逆転層の問題ですね、しかも今回は2種類の逆転層が確認されています。

【高いほうの】という問題文の指定を見逃さずに逆転層の上端の高度をきちんと解答しましょう。790hPaですね。

さらに再度逆転層の種類に関してです。

図3を参考にとありますね。

図3

図3では丁度逆転層のある高度付近の気象状況を載せてくれていますね。図3の右上に等温線集中帯と書いています。

館野付近では前線の特徴である等温線集中帯が確認できますし、エマグラム上でも露点温度と温度がほぼ同じ気温で湿潤大気であることが確認できるので(2)は前線性逆転層でしょう。

ということでこちらが模範解答になります。

(1)は1問1点。(2)は1問2点。

作業時間の割には配点としては低めですね。

あと、10hPa刻みでの解答指定が多いわりに、模範解答でも正答に幅を持たせており、細かく考えて時間を使った人にはいささか不利でしたね、悩んだり細かく計測して時間を浪費するぐらいなら、おおまかでもいいのですぱっと解答しちゃったほうがいいですね。体感ですけど直近の試験はそのような感じの出題が多いです。

1問落としてもいいから時間をきちんと残して次に進むという決断も必要です。細かい読み取りなんて、どれだけ時間をかけても人間が正確に行うには無理があります、時間をかけた上に数値もほんの少し違っていたせいで正答とならなかったなんて最悪な結果にならないようにしましょう。

正確な読み取りに時間がかかる=【模範解答も幅を持たせたものになる】と前向きにとらえ、次に進むのが一番です。

ということで、第54回試験実技1:大問2の解説でした。

  • この記事を書いた人

フリーター・そら坊

文系卒の20代後半の理系知識0のフリーター気象予報士。 2019年1月:予備知識0で学習開始 2020年8月:第52回試験で学科試験両科目合格も実技試験で不合格 2021年1月:第53回試験で実技試験も突破し完全合格 現在は気象予報士試験受験生に対し【サイト管理】と【個別指導】で微力ながらバックアップを行っています。 ※メガネはかけておりません、画像はイメージです!※

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