そら坊の合格に寄与した愛用実技テキスト【読んでスッキリ!解いてスッキリ!】のレビュー・感想記事
そら坊が受験生時代に実際に使って合格した実技試験テキストに関してのレビュー記事です!
今回は僕が実際に使った2冊の実技テキストの内の1冊【らくらく突破 気象予報士かんたん合格テキスト】に関してまとめていきます!
以下が見本です。
これから実技対策を始める受験生だけでなく【実技試験対策に苦戦している・行き詰っている受験生】もこのテキストが助け舟となるかもしれないので、是非この記事を読んでみてください。
実技試験がどんな試験かまだあまりわかっていない受験生は、テキスト選びの前に実技試験がどんな試験かきちんと知ったうえでテキストを選んでほしいです。
以前、僕が実際に使った2種類のテキストの簡単な特徴と実技試験がどんな試験かをまとめた記事があるので、まずはそちらを読んで頂ければと思います。以下にリンクを貼っておきます。
同シリーズの学科試験バージョンもあります!
この【読んでスッキリ!解いてスッキリ!】は著名なテキストです。実技試験テキストだけでなく【学科試験テキスト】も販売されています!学科テキストと同シリーズのため、内容に一貫性があり学科試験対策から実技試験対策への移行が非常にスムーズになるはずです。
記事の後半で再度きちんと言及しますが、同シリーズのテキストを使うことで学習効率を高めることができます。
【読んでスッキリ!解いてスッキリ!】の学科試験編のテキストの紹介記事を以前作ってまとめているので、気になる方は是非チェックしてみてください。
ここまでが導入です。
では、本題に入っていきましょう。
ここまでは【らくらく突破】の実技テキスト記事とほぼ同じですみません…
(だって本当に同じなんだもんしょうがないですよね!)
ここからは若干違います!
【読んでスッキリ!解いてスッキリ!気象予報士合格テキスト実技編】をお勧めしたい受験生
実技試験過去問演習前の基礎固めに最適なテキスト
【読んでスッキリ!解いてスッキリ!気象予報士合格テキスト実技編】は以下の2タイプの受験生にお勧めです。
それは…
これから実技対策を始める受験生
と
実技基礎力不足の受験生
です。
【すでに実技対策を行っている受験生向け】の内容も含まれますが
【これから実技対策を始める受験生】のみなさんも是非飛ばさずに読んでください。
実技の基礎力不足とは?
聞こえてきます…
【実技の基礎力不足って何?】って聞こえてきます。
こんな受験生は【基礎力が不足している可能性が高い】です。
【初見の問題に歯が立たない】
【時間内に解ききれたことがない】
【問題文や天気図を見た瞬間に回答をイメージできない】
これらに当てはまる受験生は、実技試験の基礎力が足りていません。
実技試験って【図や表から根拠を読み取って文章を作って記述】するって思ってませんか?
違います。逆です。
【先に問題から正答をイメージ➡図や表からそれが正しいという根拠を見つけて採点者に突き付けるために記述する】のが正しい順番です。
難関といわれる実技試験で合格をつかみ取るには【実技の基礎】が不可欠です。
【基礎を身に着けずに過去問を手あたり次第解く】というのは【数だけ・量だけこなせばいい】【模範解答を暗記してしまえばいい】という誤った学習法です。これらは【基礎をきちんと身に着けたうえでの話】になってきます。
その基礎力を養うのに最適なテキストが、この記事で紹介している【読んでスッキリ!解いてスッキリ!気象予報士合格テキスト実技編】です。
あくまでテキスト紹介の記事ですので【実技の基礎力】に関してはここでは割愛します。
以下に【実技の基礎力】に関する詳細記事をまとめているので「自分基礎力不足かも…」とドキッとした受験生は読んでみてくださいね。
【読んでスッキリ!解いてスッキリ!気象予報士合格テキスト実技編】の構成
テキスト紹介前の【大前提】~実技試験対策の簡単な特徴~
実技試験学習ではインプットの学習量はそれほど多くはありません。
実技試験対策にも、もちろんインプット学習は必要です。
代表的な事例の特徴を学んだり、天気記号や気象観測と表現に関する数値を暗記したり、作図の大原則を理解したり…など。
ですが、実はそれほどインプット量は多くありません。
それよりも、実技試験では学んだ知識をどのように使って天気図や予想図を解釈するかという【アウトプット】の精度とスピードが問われる試験となっています。
なので、実は実技試験のテキストは、インプットのための内容は学科に比べて少なく【演習問題やその解説】がメインとなってきます。
※といっても、もちろんマストの暗記事項もたくさんあります。インプット学習の割合が高かった学科試験に比べて少ないというだけです※
【らくらく突破】と同じく【インプット・アウトプット・付録】の三部
では、その前提を踏まえて【読んでスッキリ!解いてスッキリ!】のテキスト構成と内容に関してまとめていきます。
内容は大きく分けると【インプット学習のための実技テキスト】【アウトプットのための演習問題】【学習サポートのための付録】の三部構成となっています。
前回紹介した他シリーズの実技テキスト【らくらく突破】の実技バージョンと同じく【インプット・アウトプット・付録】の三部構成です。以下が紹介記事のリンクです。
ですが、同じなのは三部構成というところだけで、違う部分も結構あるんですよ。
三部それぞれの内容の質や量、使い易さに関してと【らくらく突破】との違いに関してまとめていきます。
テキスト前半のインプット部分
実技試験のキホンのキ!【代表的事例の基本的特徴に関しての解説】
まずここが【らくらく突破】テキストとの大きな違い1つ目です。
【らくらく】はインプットが全体の3割ぐらいでアウトプットが全体の半分ぐらいでした。
しかし【スッキリ】はインプットとアウトプットが同じぐらいの分量となっています。
【らくらく突破】では「実技試験の解答の仕方・解き方」といった「テクニカル要素」のインプット学習が中心となった内容でした。
それに対して、今回紹介している【読んでスッキリ!解いてスッキリ!】は「代表的事例の基本的特徴に関しての解説」が中心になっています。
【らくらく突破】が武器の使い方を教えてくれるイメージ。
【読んでスッキリ!解いてスッキリ!】が武器そのものを与えてくれるイメージといえば分かり易いでしょうか
学科試験学習で各擾乱について学んだと思いますが、その学習の延長線上にあり、より深いところまで理解を進めていくインプット学習となっています。
まとめられている事例・擾乱は以下です。
- 温帯低気圧
- 日本海低気圧
- 南岸低気圧
- 二つ玉低気圧
- 寒冷低気圧
- ポーラーロウ
- 北東気流
- 梅雨型
- 冬型
- 梅雨前線
- 沿岸前線
- 太平洋高気圧の縁辺流
- 台風
- 大雪
- 日本海側
- 山雪型
- 里雪型
- JPCZ
- 太平洋側
- 日本海側
【上記9種の擾乱・頻出事例】に関して丁寧にまとめられており【過去問演習前の基礎学習】として完璧な導入となっています。
もちろん各擾乱・事例を更に分岐させた【温帯低気圧の日本海低気圧】【JPCZによる大雪】【北東気流の冬型】などに関してもまとめています。
基本的に実技試験で出題される事例・擾乱は全てまとめてくれています。
というか現在日本国内で発生し得る事例の大半がこのいずれかということなんだと思います。
加えて【温帯低気圧】に関しては例題&解説付き
インプットした知識はアウトプットできるようにならなければ意味がありません。ということで、このテキストでは当然のように【温帯低気圧の各章末に例題と解説】までついております。
もちろん、本番同様記述問題や作図問題も含めた例題となってます!
日本海低気圧・南岸低気圧・二つ玉低気圧の一つ一つに例題と解説が付属しています。
温帯低気圧は最頻出事例ですから、手厚くなっております。
【テクニカル要素】のインプット学習は必要最低限
逆に【らくらく突破】で力の入っていた【テクニカル的要素】は最低限の収録となっています。
そこは中盤の演習問題の項で補おうとしているのだと思います。
ただし僕自身に関しては、このテキストだけでは【解答テクニックが身につかない!】と危機感を覚え、そこが充実している【らくらく突破】の実技テキストを2冊目として購入しました。
僕が2冊の実技テキストで独学合格のための力をつけていった経緯と2冊のテキストの使い方は以下の記事にまとめています。
本テキストの中核【気象現象別過去問演習と解説】
【らくらく突破】との大きな違い2つ目が収録されている演習問題です!
【らくらく】はオリジナルだったのに対して【解いてスッキリ】は【過去問題】です
知識を確かめる気象現象別の過去問12題※問題数は2017年発行初版のもの※
本テキスト【解いてスッキリ!】には気象現象別に12題の過去問が収録されています。
テキスト前半でインプットした各擾乱・事例の基礎知識たちを脳内でしっかり整理しつつ、きちんと使いこなせるようになるために、気象現象別に12題もの過去問を載せてくれているのでしょう。
最終的には初見の問題を見て【○○の事例だ!】と理解できるようにならないといけません。
そのための第一歩として【これは○○の事例なんだな】と理解したうえで各事例を解いていくのです。
慣れてくればすぐにどの事例を扱っている問題かは分かるようになってきます。
【ココが最セールスポイント!】12題もの過去問の丁寧な解説
ここまでさんざん【解いてスッキリ!】を褒め倒してきましたが…
個人的【最もこのテキストの素晴らしいところNo.1】はここです。
12題もの過去問の詳細解説アリ
というポイントです。
記述・作図問題など明確な採点基準がなく、気象学独特の言い回しや回答のルールがある【実技試験】において
過去問は絶対
です。
1題でも多く過去問を解き、採点者に気に入られる記述と作図がどれだけスピーディーにできるようになるか…が合格の境目です。
そのせいで、この記事の最初で述べた【とりあえず数だけこなせ】という悪習が広まってしまった感はありますが…
もう一度言いますが【演習量はもちろん必要】です。
ただし当然ですが、ただやればいいわけではありません。正しい復習が必要です。
正しい復習とは【模範解答】と【自己の解答】との【間違い探し】を【どこまで突き詰めて行えるか】にかかってきます。
言い回し・フレーズ・単語・語尾・主語・地名・漢字・単位など…1つの記述問題の中だけでも、様々な要素を吟味し選択して模範解答との差を限りなく0にしていく作業となります。
- 公式の模範解答がなぜそのフレーズを使ったのか
- この言い回しを使わないor使えない理由はなぜなのか
- どんな考え方でそこに着目すべきだったのか…等
を、模範解答と解説からきちんと理解し、自身の感覚との間にあるズレを修正していく必要があります。
そのため、そもそもの羅針盤である【模範解答】が試験本番に即してないと正しく復習ができません。だから【実技試験対策】において【過去問演習】が絶対とされています。
このテキストの過去問解説はとても丁寧で記述や作図の解説もしっかりしており【正しい復習】が効率よくできるようになっています。
なにより12題もの過去問解説が3000円でついてくるのは大きいです。
きちんとした過去問解説を手に入れようとすると、各試験毎に出版される過去問を購入するほかないのですが、そちらだと実技2題で3000円になってしまいます、以下に参考リンク貼っておきます。
上記の過去問シリーズが恐らくもっとも正確・丁寧で公式に近しいものだと思います。
毎回の試験毎に学科試験も含めまとめて出版してくれています。
なので【各回毎に3000円】かかってしまいます。1年分で6000円、5年分で30000円です。
【解いてスッキリ】の過去問解説は質こそさすがに上の過去問集には劣ってはしまいますが【6年分12題の模範解答が3000円】でチェックできるというのはお財布的にとてもありがたいはずです。
6年分といっても、使われている過去問は【気象現象別】でチョイスされているので各回バラバラにピックアップされています。
第47回~第33回の範囲から12題チョイスされているようです。
直近の過去問は実力を養い、レベルを上げたうえで取り組むべきなので外されているようですね。
独学受験生はより多くの過去問解説に触れるべき
僕と同じような独学受験生は、過去問演習の際に自身と模範解答とのずれを【自力で見つけ、正しい方向に修正】しなければいけません。
【見つけられなくても】アウトですし【見つけても見当違いの方向に修正】してもアウトです。
勘違いを指摘してくれる講師もいません。なので、1題でも多く過去問解説に触れるべきなんです。
でも、独学を選んでるのって【費用を抑えられるから】ですよね?
過去問を何年分も買うのはちょっと…ってなると思います。
だからこのテキストを買うべきなんです。
【解いてスッキリ!】とめざてんさんを駆使し
【可能な限り安く】【正しい過去問演習】を行いましょう。
次のページで後半の付録に関してと、このテキストのもう一つのおすすめポイント、最後におすすめの使い方に関してまとめていきます。
2022年9月現在、この記事で紹介しているテキスト【解いてスッキリ!実技編】は品薄状態で定価でなかなか手に入りません。同様の効果が期待できる実技テキストが【よくわかる気象学~実技編~】です。以下にそちらのテキストの紹介記事も載せているので気になる方はそちらもチェックしてみてください!