合格を掴み取るためにどのような知識をつけ、どんな対策をしていけば良いのか。
ここでは、合格するまでに僕自身が通ってきたいくつもの関門を言語化してみるので学習の流れの参考にして欲しい。学科試験は【気象の大枠をつかむ➡細かいところ・苦手な内容を詰める➡暗記する➡実践対策】の流れに乗れれば問題ない。
学科試験合格まで
学科試験の関門と流れはおおよそこんな感じだったと思われる。
気象知識・気象に関する法律、地名等のインプット
まずは1周読む。学習内容の大枠・輪郭をつかむ。
公式や化学式等の理系知識の理解
最初に読み飛ばした人はここで、なんとなくでも数式・公式の意味を把握する。
インプットした単体の知識と視覚的情報との紐付け
頭に入れた知識⇔天気図や気象衛星画像の双方向の回路を養う。
理解した単体の現象と現象がどのように絡み合うかを理解する。
それ単体で存在する気象現象はない。現象と現象がどのように絡み合っていくか知識を複合させていく。
過去問を数回分解いてみる。
STEP4までクリアした読者ならぎりぎり合格点が取れるかも。
実技試験を解いてみる。
学科試験のみチャレンジ予定の受験者も是非解こう。解いてみてわかることがたくさんある。
1.気象知識・気象に関する法律、地名等のインプット
天気といえばとてもなじみ深いもののように感じるが、気象と書いた途端にこれまでの自分にはおよそ関わりのないもののようなイメージを持つのではないだろうか?テキストを読み始めていただくとわかるが、まずは「天気を学ぶ」というイメージから「気象を学ぶ」というイメージに切り替えていく作業が始まる。気象という数学・科学・物理・地理などが基盤となった世界に足を踏み入れることになる。
とてもとっつきにくいと思うが、ここが最初の関門だ。なじみのない用語や数式、公式だらけのテキストにめげずに立ちむかうしかない。かと思えば、気象法規というこれまた堅苦しい気象の法律に関する内容も2割ほど出てくる。法律に関しては覚えてしまえばいいだけなので個人的には楽だったが、暗記が苦手な人には苦痛な時間が待っているだろう。頑張ろう。
学習の最初からいきなり暗記事項を詰め込む必要はない。まずは気象というものがどんなものなのか、予報士試験でどんな内容が問われるのかをつかんでいく作業だと思って、細かいところにとらわれず・つまずいても気にせず読み進めていこう。
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2.公式や化学式等の理系知識の理解
ここに関しては理系知識の素養がどの程度備わっているかでハードルの高さが変わってくる。個人的にはここが一番くじけそうになったポイントだ。特に一般知識ではたくさんの公式・数式が待ち構えている。得意な人や理系の方たちは、むしろ数式や公式があることで理解しやすくなるだろうから、早く次の項目に進んでください。
僕と同じで苦手な人たちは、後回しにした公式や数式の理解をこのあたりで進めておいたほうがいい。完璧に理解しなくていい。その数式が何を表したいのか・述べたいのかをなんとなくイメージできるぐらいでいい。その数式がそこに書かれている意味をテキストには文章で丁寧に書いてくれているから、まずはその本文に書かれた文章を理解できるように努めよう。意味不明な文章に見えても、何度も繰り返し読んで、わからない単語はきちんと調べて、一文字一文字丁寧にかみ砕く作業を行おう。数式と文章がリンクしているイメージを忘れずに。
で、文章の意味が何となく理解出来たら数式・公式に使われている謎の記号や単語の意味を調べてみよう。文章➡数式の記号➡数式の1つ1つの項➡数式全体のながれで僕は数式を克服できた。(といっても、なんとなく理解できているだけ)
正直、数式への理解が完璧でなくても、なんとなくさえ理解できれば【いつ・どこで・どの数式が・どんな場合に】用いられるのかを覚えてしまう力技で突破できる。
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3.インプットした単体の知識と視覚的情報との紐付け
単語や用語を理解した後は、それらを視覚情報と正確に紐づける作業となる。気象予報士試験ではたくさんの図やグラフ、表や画像が出てくる。さらに紙という2次元媒体で与えられる情報をもとに、3次元的な視点を持てないといけないこともしばしばある。寒冷低気圧とは3次元的にどのような構造をしているのか、気圧や気温、風などの各要素がどのようになっているのかなどなど、1つの寒冷低気圧という単語だけでも様々な情報を持っている。言語情報⇔視覚情報の双方向の回路をしっかり養っていこう。
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4.知識としての暗記から現象としての理解へのステップアップ。
最後のステップは、学んだ一つ一つの気象現象・知識を結びつける作業だ。【単体で存在する気象現象はない】と肝に銘じてほしい。そこに風が吹くのも、今突然通り雨が降ったのも、5月なのに東京で雪が降ったのも、必ず気象要素それぞれが複雑に絡み合い起きた現象であって、各要素のバランスが少し異なっていたり、絡み合うタイミングが1秒違えば違う気象現象が生まれていたかもしれない。それぞれの気象要素がどんな風に絡むとどんな結果を生むのか、その気象現象はどんな気象要素が絡み合って発生したものなのか、きちんと理解し結び付けていこう。
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5.過去問を数回分解いてみる。
学科試験対策の基本的なテキスト載せられている内容全てにおいてSTEP4まで達成が出来ていれば、ひとまずは15問中11問正解にギリギリ届く可能性は出てくる。
とはいえ、このままでは安心して本番に挑むことはできない。できれば13問正解まで上乗せし、且つ60分の試験時間内に見直しが最低1度はできる程度の時間のゆとりをもてるようになると学科試験突破が現実的になってくるのでそこを目指そう。
より安定して点を上乗せするために、ぜひ試してみてほしいことが【実技試験を解いてみる】ということだ。
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6.実技試験を解いてみる。
ひとまずは学科試験合格のみが目標だとしても、ぜひ実技試験を解いてボロボロになってみてほしい。(笑)
実技試験を解けるかどうかは関係ない。解こうと試みることが大事なのだ。というのも、いままで表面的で2次元的だったただの気象【知識】を、必死にアウトプットし、単体でしか理解できていなかった知識たちを複合させ、3次元的な【現象】としての理解にコネクトさせようと脳が活性化されていく。【今まで学んできた内容がどのように活かされていくのか、活かしていくのか】を知ることで学科試験の内容の理解度・定着度が格段に跳ね上がる。僕もそうだったのでぜひ試してみてほしい。
何で学習するか?お勧めは映像授業orテキスト!
無料体験可能な映像授業講座で対策を早速初めてみるなら以下記事をチェックしてみてください
テキストで学習するなら以下記事を参考に学科テキストを選んでみましょう!
ここまでで学科試験合格に向けての学習の流れだ。
ちなみに僕は第52回試験での過去問対策では毎回13~14点は取れていたおかげか初受験の52回で学科試験は一発で共に合格できた。
ここまで到達した方なら共感いただけるかもしれないが、辿り着いてみると「おや、思っていたよりは易しいぞ。これは実技も案外すんなりいけるかもしれない。」と思うのではないだろうか、実際自分もそうだった。
そこから辛くしんどい実技試験対策がはじまるともしらずにね…
続きの記事【実技試験合格までの関門】