オカヤマンとそら坊の出会いは以下の記事から!
オカヤマンは一般知識過去問演習真っ最中
まずは一般知識試験を合格基準へ
オカヤマンの目標は【免除科目なし】からの【第56回試験完全合格】です。
半年で一般知識・専門知識・実技全てを合格基準に引き上げなければいけないと考えると、どうしても全部バランスよく頑張らなきゃ!と感じてしまうのですが、それは必ずしも正解ではありません。
勉強方法は人と試験によりけりなので、一概に正解・不正解とは言えません。
が、気象予報士試験に関しては、全部いっぺんに学習するのは悪手だと思っています。
学科試験両科目で学ぶ内容をきちんと成熟させていないと、実技試験で合格点を取るのはかなり難しいです。
学科~実技までの範囲はただでさえ膨大です、全部を並行してすすめようとするとどうしても注意が散漫になってしまいます。
すると、表面的な理解にとどまってしまい、結局どの科目も実際の試験で点が取れるレベルまで達せずに本番を迎えるということになりかねません。
なので、まずは【一科目ずつ極める】方針でオカヤマンには学習を進めてもらっています。
第2回指導~前回の振り返り~
3月上旬の初回指導から2週間ほどの期間が空き、第2回指導となりました。
本来の指導日に本業の予定がたびたび入ってしまい、僕からもリスケをお願いしたせいで3月お忙しかったオカヤマンと予定がなかなか合わず、第2回指導日まで空いてしまいました。
失礼しました。
3月は年度末ということもあり、オカヤマンさんは非常にお仕事が忙しかったようで、なかなか日々の取り組みや復習ができていなかったようです!
仕事に追われてしまって、なかなか勉強に取り組めなくて…。
来月から落ち着くんで頑張りますよ!
とのことでした、やはり仕事と勉強の両立はなかなか難しいですね。
前回指導した【過去問演習の仕方】の復習はできていますか?
あまり見返せてないんですよ~そらさ~ん
ということだったので、前回の指導が無駄にならないように、前回の続きに入る前に、一緒に復習を行うことになりました!
第2回指導
指導内容:第45回一般知識試験過去問演習指導
実際にどんな指導をしているか少しだけ紹介します。
指導では、オカヤマンの【実践力】・【得点力】を伸ばすために、解いてもらった過去問を元に【正答を導くまでのプロセスと考え方】・【どのように復習すればいいか・何が足りなかったか】を指導しています。
第2回指導は、第1回指導で行った第45回一般知識試験の指導内容が定着しているかの確認と、その続きの解説を行いました。
指導内容の一部を紹介します。
問1:気柱の重さの比較・検証問題
問1は以下の画像にあるように5地点の気圧の高低を比較する問題です。
この問題でやるべきことと流れは以下の通りです。
問題文の理解➡問題文と図の関連を理解➡基準となる①の気柱と他の4本の気柱の相違点を理解➡気温・高度それぞれの観点から地上気圧への影響を分析➡最も地上気圧が小さくなる気柱を特定
となります。
きちんと大気と気温や密度の関係性が理解できている受験生であればこんな細かなプロセスは追わずとも反射的に回答できます。
理想はそこまでのレベルに仕上げて受験本番を迎えることです。
が、すべての単元・範囲をそこまでのレベルに仕上げるのは決して容易くありません。
なので【反射的に回答できない内容の問題が出題された時】はきちんと手順を踏んで問題に向き合い、選択肢の1つ1つを吟味していく必要があります。
以下では、その吟味の手順を分解して解説してみます。
問題文の理解
まず問題文の理解とありますが、要するに【簡単な日本語に言い換えてみよう】ということです。
今回の問題に限らず、学科試験問題ではまず【問題文で何を問われているか】を正確に理解できなければ何も始まりません。なので、問題文が何を問うているかきちんと噛み砕いてみてください。
今回の問題ではオレンジペンの枠で囲っている【地上気圧が最も低いもの】を【気柱が最も軽いもの】に言い換えています。
もちろん、地上気圧が最も低いものというフレーズで問題ない受験生はそのまま解き進めてしまいましょう。
僕は【最も軽い気柱を探す】というイメージで取り組んだ方がしっくりくるので、言い換えています。
問題文と図の関連を理解
ここもそのままです。
問題文で各気柱の特徴を文章でまとめてくれていますが、その下にそっくりそれを可視化した挿絵を入れてくれています。
問題文と図と…と情報量が多いと困惑してしまう受験生もいます。
問題文と図の関係・関連をしっかり整理して問題に向き合うことが正解への第一歩です。
もし、この問題に図がなければ
【自分でこの図を問題用紙に書き込み視覚情報として整理する】
という過程をはさんだ方がよいです。
基準となる①とその他の選択肢の相違点を理解
そら坊的に、全プロセスの中でこの過程が最も大事です。
なぜならここに【出題者の意図】を感じ取ることができるからです。
なんの変哲もない①の気柱に対して4者4様の変化を加えられています。
この【加えられた変化】が正に出題者の意図です。
この変化がそれぞれどのように加えられているかを把握することで、出題者が受験生に対して何を尋ねているかの真意が理解できます。
この【出題者の意図を汲む】作業は学科・実技問わずすべての試験問題で非常に重要になってきます。
これができないと【長く・多く・複雑な情報に惑わされ】的外れな解答をしてしまったり、インプットしている知識を使いこなせない原因になります。
今回の出題者から受験生に対しての問いかけは以下です。
ということで、これより先は受講料をいただいているオカヤマンの利益も考慮し有料記事とさせていただきます。
この先では…
・第45回一般知識試験問1の続き
・同試験問3➡考え方と対処法に関しての解説とそれらをまとめたイラスト1枚
・同試験問5➡考え方と対処法に関しての解説とそれらをまとめたイラスト1枚
となっています。
イラスト1枚にエッセンスを凝縮しているので、本文自体のボリュームはそれほどない悪しからず…。
そら坊の個人指導が気になる方
日誌を読んで僕の個人指導に興味を持ってくれた受験生はお気軽にお問い合わせください。
ということで、無料部分からの続きです。今回の問題での出題者の意図はとてもシンプルです。
①暖かい空気と冷たい空気どっちが軽いでしょう?
②高度の高い空気と高度の低い空気はどっちが軽いでしょう?
これだけです。
これが分かれば後は、1本1本を比較してあげればよいだけです。
イラストにまとめていますが…
理想気体の状態方程式により【暖かい空気の方が冷たい空気より軽い】➡②か④に絞られる。
そこから②と④の違いである高度に着目。
【高度が高い空気は密度が小さく気温変化による質量変化への影響が小さい】➡④より②の気柱の方が軽い
ということで②が正解となります。
問3:フェーン現象
問3は良く出題されるフェーン現象の問題です。
ここでのポイントは【高度500mから凝結が始まるまでの高度差が不明】である点です。
普通であれば、凝結までは乾燥断熱減率・凝結後は湿潤断熱減率で気温を算出し、山頂から吹き降りるときには乾燥断熱減率で気温を昇温させて完了
となるのですが、一部の高度が判明していないせいで、すんなりとはいかない問題となっています。
こういった問題に触れるときは【既知の情報を駆使して答えが求められないか?】を吟味する必要があります。
既知の情報を全て書き起こしてみる
既知の情報=全てヒントです。
それを全て書き起こしたものが添付したイラストです。
山頂から西側と東側に分けると、唯一の違いが見えてきます。
それは【西側山頂から1000mまでは湿潤断熱減率】・【東側山頂から1000mまでは乾燥断熱減率】
という違いです。
ここ以外は全て乾燥断熱減率で大気は昇温・減温するので、西側と東側での気温差は発生しません。
気温差が発生する山頂から高度1000mまでの間では、西側と東側で5℃の気温差が発生します。
フェーンなので吹き降りる側の東側が暖かくなりますので、東側が西側寄り5℃高くなります。
あとは簡単ですね。
西側で25℃の気温が、東側では同じ高度であれば5℃高くなっているはずです。
なので、西側のスタート地点と同高度の東側地点は30℃となっています。
そこから、500mを乾燥断熱減率で更に吹き降りるので更に5℃昇温35℃となります。
問5:渦度と風向
問5は渦度と風向に関する問題です。
以下に示します。
これはまず、【渦度とはなんぞや】というところですね。
渦度=ぐるぐる度だと思っています。
どれだけぐるぐるする成分が含まれているかを数値で、ぐるぐるの方向を正負であらわしていると捉えましょう。
まあ、イラストをみてくださいませ。
見慣れない図が出てきたときの対処法
今回の図は初見の受験生も多かったのではないかと思います。
見慣れない図が出てきたときは【意味の分かる図に書き換えてあげる】必要があります。
弓矢みたいな風向・風速図も、矢印で書き換えてあげるとなんのこっちゃないですね。
あとは、その風向の南北でどのような流れが生まれ、正負どちらの渦度が発生しているかを突き止めればいいのです。
ということで、今回のオカヤマンの指導日誌は以上です。
ご購読ありがとうございました。